妙心寺

さくらさんと妙心寺を訪ねて・・
京都、洛西のほぼ中央にある妙心寺は、約670年前(1337年)に花園上皇が自分の離宮(萩原殿)を禅寺に改めたのがこの寺の起こりで、約10万坪あります。
南門からは白い石畳が延び、七堂伽藍が立ち並んでいて、その石畳に沿って山門、仏殿、法堂、寝殿などが続き、東側に浴室、鏡楼、東司が並び、境内には、47の塔頭があります。


拝観すれば全て案内・説明付きで重文を目の当たりにする事ができます。仏殿の釈迦如来も立派ですが、私の一番気に入っているのは、法堂の狩野探幽作の八方睨みの龍です。

法堂内に入ると、天井いっぱいに龍の絵が描かれています。 この絵は、構想に3年、絵筆を取って5年、計8年かけて描かれたそうです。 これは空想画ですから、目は牛、口はワニ、鬚はナマズ、爪は鷲、尾はヘビ、背中のウロコは鯉だそうです。
何より不思議なのは、先ず堂内に入って、右から見ると、龍は雲から降りてくる下り龍で、ゆっくり右に歩いていくと、龍は少しずつ上に向いていきます。さらに右に進むと、表情も変わり、左端から見ると、龍は天に向かって登り龍に見えるのです。 最後に書き込まれた龍の目はどこから見ても、自分の方に向いていますので、八方睨みの龍と言われ有名です。
写真では解らないと思いますが、実物をみると、実に見事で感動しますよね〜さくらさん!!
堂内の隅には、梵鐘が置かれ、白鳳時代のものです。音色にすぐれ、わが国最古の梵鐘で国宝に指定されています。老朽化で現在は大切に保管されています。この鐘は、大晦日NHKの「行く年 くる年」除夜の鐘で最初に登場したものです。残念ながら写真撮影は禁止でした。

もう一つの見物は、「明智風呂」で、現在でいうサウナ風呂です。明智光秀が寄贈したお金で作られたそうです。大きな釜にお湯湧かし、室内に蒸気が入る仕組みです。お風呂に入るのも修行の一つで、座禅を組んで、ローソクが一本燃えつきるまでの30分が入浴時間です。使うお湯は、洗面器に三杯と決められていたそうです。

★ 風呂敷の語源
お風呂の隣に休憩する部屋があります。ここで、和尚さんが着物を脱ぐのですが、その時大きな布を敷いて、着物を包みます。 その布が風呂敷と言われるようになったようです。